ボドツナ (ボードゲームでツナグ手)

 全員参加による地域未来創造機構では2025年度に第2期アソシエーション活動実態調査として、WEBアンケートを行うとともに、20のアソシエーションにヒアリング調査を行いました。その内容をアソシエーション情報でご紹介します。(情報は取材時のものになります)

代表:長山陽司

設立年月: 2021年6月

設立の目的:ゲームをきっかけとした、安心して挑戦と体験ができる居場所づくり。

ここでの体験から家庭でもボードゲームをして、それをきっかけに家庭内でのコミュニケーションが活発になるようにしたい。

主な活動内容:様々なボードゲームを楽しむ親子で遊べるフリースペース・ボードゲーム教室

子ども食堂等と協力した、様々なボードゲームを楽しむ親子で遊べるフリースペース

取材日:2025年6月15日  

取材者:奥村まゆみ(全員参加による地域未来創造機構)

画像はホームページ 非営利団体 ボードゲームでツナグ手 ボドツナ! より転載



 まだ6月だというのに蒸し暑い日、藤沢市のいきいきシニアセンターこぶし荘で開催されている長後みんなのおうち食堂の場で共催している、ボドツナの遊びの広場の活動を見学して、代表の長山陽司さんからお話を伺ってきました。

1.設立経過

家庭内でのコミュニケーションが足りていない

 地域のコミュニティが崩壊しかけているうえにコロナ禍となり、2020年、2021年は人に頼りにくい年だった。そんな時自分の住まいの近所の方が産後ウツになった。出産前は明るい奥さんだったが、夜泣きがひどいためか声をかけたときにまるっきり違う表情で、だいぶ精神的に参ってる様子だった。ある日旦那さんが外にいたので声をかけたが、あまり深刻にとらえてはいないように感じた。そのうちご両親が荷物の整理に来て、ご両親の近くに引っ越しされた。


 ご両親など頼れる人がいない人はどうなるのだろうか。頼れる人がなく、行き詰った中で起きているのが、ネグレクトやDVではないか。それならゲームを媒体にコミュニケーションを取れる居場所があったらいいのではないか。気楽に参加できて安全な雰囲気があれば、遊びの中で本音がこぼれ出ることもある。家庭内でコミュニケーションが活発になり、ネグレクトやDVが減ること、生活困難、体験格差が減少していけばいい思い、まず自分の手が届く範囲で、近くの公民館を借りてフリースペースを開催することから始めた。


2.設立からの活動の変遷

 最初は主催で始めたが、子ども食堂のフリースペースに参加したのがきっかけで、いろいろな子ども食堂と一緒に活動するようになった。それぞれの居場所や子ども食堂に特徴があり、最初に協力した子ども食堂は未就学の子が多いところだったが、ゲームを楽しんで、コミュニケーション能力や協力などの力を付ける必要がある年齢の子どもがいる場所にも働きかけたいと思って、高校の校内カフェにも協力している。


持ってきたゲームを窓際に並べてある様子

3. 現在取り組んでいる活動

 月に8日から9日活動していて、そのうち主催しているのは月に3つ。

・親子で遊べるフリースペース

・ボードゲーム教室2か所

 他に主に子ども食堂などと共催している、ゲームを活用した居場所が5か所ある。

・御所見スマイルカフェ

・駄菓子屋長後でゲーム体験

・辻堂子ども食堂

・長後みんなのおうち食堂

・神奈川県立大和東高等学校 


◎それぞれの参加年齢に合ったゲームを複数用意し、ゲームをしながら子どもの行動を見る。ゲームをしていると子どもの特性が出る。子どもの様子によって、こういうことを考えさせたらいいとか、こんな面をもっと伸ばしたいという事を考えながら子どもの次の手を待つようにしている。その日集まっている子どもの年齢、様子により、次にどの様なゲームをするのか、想像力が働くような誘導をするようにしている。

ボードゲームだけではなく、多年齢に即したおもちゃも


ボードゲーム体験の場所を貸してもらっている駄菓子屋長後の高見さんと一緒に

4.今後の展望

 現在はひとりで活動しているが、できれば子どもの居場所に関心があるひとで、ゲームを手段として考えられる人、スタッフとして子どもを観察したり信頼関係を築けるような人と一緒にやっていきたいと思っている。

 活動拠点として店を持ち、ボードゲーム教育を取り入れた無料塾を開催したい。そのために現在できることとしてボードゲーム教室などをしている。“すごく入りやすい子ども110番ををイメージした居場所”ができればいいと思っている。


5.ヒアリング担当者の所感

 長山さんは、「居場所というのは信頼を得る場だと思う。長く続けることが大切で、その付き合いの中から信頼関係が生まれる。少しでも自分の事を話しができる、本音を漏らしてくれるような場所を提供していきたい。活動に行く日は、これまで知り合った子どもたちの様子を見るために1時間早く家を出て、町を歩いている子や駄菓子屋長後にいる子に声を掛けたりしている。」と語る長山さんに、信頼関係をもって子どもたちの体験格差やネグレクトをなくしていきたいという意欲を感じました。ボードゲームはご自身のご趣味であり、集めていたゲームを使用して得意の分野を生かした活動をすすめていました。また、活動の場を広げ、相談に乗ってもらえる様々な団体と関係性を作り、広い視野をもって活動をされていました。多くの人の共感をもって、一緒に活動をする仲間を増やしていってほしいと思います。       (おくむらまゆみ)

駄菓子屋長後に出しているボードゲーム体験の看板


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