国際協同組合年を記念して、現在子ども・若者が置かれている現状、不登校や、自死が増え続け、子ども・若者社会にも、分断や格差・貧困、孤独や孤立が広がっている状況に対して、
①伴走支援の充実、
②学校・教育を変える、その道筋、
③コミュニティの役割や関与を強める、
の3つの視点をもってフォーラムを開催します。
■基調講演 ・ 子ども・若者が豊かに生きられる社会をつくる
講師 奥田智志さん(牧師、NPO法人抱僕理事長)
北九州市でホームレスの伴走支援をされて30年余、人はたすけあうことで幸せになれる、と言います。今、子ども・若者にも広がる社会的な分断や格差、孤独・孤立への伴走支援のあり方を考えます。
■報告①学校に行かない子どもが見ている世界
西野博之さん(認定NPO法人フリースペースたまりば理事長)
川崎市で学校に行かない子どものフリ―スペースを開いて40年、学校教育やシステムが制度疲労を起こし、子どもたちに合わなくなってきている、と言います。子ども支援と、ひとり一人の子どもがもつ力が発揮される社会、教育のあり方を考えます。
■報告②学校・教育を変える、地域社会で子どもたちを育てるとは
前川喜平さん(現代教育行政研究会代表)
子どもたちは社会の中の存在であり、社会全体で支えるべき存在だという考え方が重要だと言います。コミュニティスクール、学校運営委員会、インクルーシブ教育等、地域とともに学校や教育を変えていく道筋を考えます。
■報告③ オランダから、子どもたちに自由と責任を育てる教育
リヒテルズ直子さん(教育研究家 オランダイエナ教育専門家) (オンライン参加)
成熟市民社会オランダに学ぶ公教育のあるべき姿についてお話いただきます。オランダは、子どもが世界一幸せな国と言われ、また教育の自由度の高い国です。自分らしく生きていくための教育や社会のあり方を考えます
■登壇者全員によるディスカッションと宣言・提言
コーディネーター 半澤彰浩(参加型システム研究所所長)
開催趣旨
国連は、2025年を「国際協同組合年」と宣言しました。混迷する世界、社会の中で地域に暮らす人々が主人公で将来にわたって地域で暮らし続けていけるために協同組合を用具に発展させようというメッセージです。
県内の協同組合をはじめ、生活クラブ生協神奈川の運動グループにおいても、SDG’sを始め、社会の多様な課題に対し、協働の力を発揮した取り組みを、積極的にすすめています。
こうした中、組合員や広く市民の問題意識として、子ども・若者が置かれている現状に対する危機意識が高まっています。社会の問題は一番、若者・子どもに影響が出ているのではないかと危惧します。子どもの自死数は一貫して上昇しています。子どもが生きられない社会は持続可能性がありません。不登校や自死が増え続ける学校・教育現場、スマホやゲーム依存が強まる子どもたち、自然とふれあうことが少なく育つことで、命の営みや創造する力など人本来の力が弱まっているのではないかといった懸念、そして何より子どもたちの自己肯定感の低さや、精神的幸福感の低さなど、憂慮すべきことはたくさんあります。また社会のデジタル化とデジタル教育などの広がりで人の関係性が希薄化している面もあります。このような社会的背景をもとに、最近では、子ども・若者をテーマにした、居場所やアソシエーション、フリースクール等が多数誕生しています。
今回、国際協同組合年を記念して、子ども・若者の現状に対する問題意識をテーマに、協同組合理念である自治と民主主義、人権・権利の尊重、協働・連携する問題解決のあり方を基本に、主体的な取り組みを展望するフォーラムを開催します。フォーラムでは、学校や、教育の自由や多様性を尊重する、海外の子ども・若者への向き合い方や制度のあり方等についても学び、教育行政やフリースクールの実践者の方々とディスカッションします。
フォーラムは、協同組合理念や、意義、価値を再確認するとともに、社会的メッセージを強めるために宣言をまとめて公表します。
主催 国際協同組合年フォーラム実行委員会
*生活クラブ生活協同組合・神奈川
*福祉クラブ生活協同組合
*一般社団法人市民連帯経済つながるかながわ
*社会福祉法人いきいき福祉会
*特定非営利活動法人参加型システム研究所
*公益財団法人かながわ生き活き市民基金
*特定非営利活動法人全員参加による地域未来創造機構
*神奈川ネットワーク運動
・事務局:参加型システム研究所
お申込み(参加・託児)申込み締切り:6月30日(月)