NPO法人 神奈川区多文化共生の会

全員参加による地域未来創造機構では2023年度に20のアソシエーションにヒアリング調査を行いました。その内容をアソシエーション情報でご紹介します。(情報は取材時のものになります)

2004年に活動開始し、2022年12月に横浜市神奈川区六角橋にて、NPO法人神奈川区多文化共生の会として法人設立した。

活動内容:横浜市多文化共生市民活動支援補助事業「ボランティア・スキルアップ講座」

日曜サロン「日本語を母国語としない人たちの交流」「中国語・中国の文化を学ぼう」ほか

代表:岩間良一さん

取材日:2023年8月2日

取材者:上田祐子、松川由美(NPO法人ワーカーズ・コレクティブ協会)

法人の目的・・・・・・・・・・・

この法人は、在住の外国人と地域住民に対して支援、交流並びに啓発等に関する事業を行い、相互間の理解を深めることにより、以下の基本理念のもと、地域文化の振興に寄与することを目的とする。

(1)外国につながる人と地域の人が、同じ地域の住人として理解し合う。(文化、考え方の違いなど)

(2)外国につながる人が、地域で活躍できるようにする。

(3)外国につながる人と地域の人が、楽しく交流できる場をつくる。

 


 「反町カフェぽらん」で代表の岩間良一さん、会計の伊東順子さん、友ゆうスペースの塚越恵美さんに話を聞いた。

 NPO法人神奈川区多文化共生の会の前身は「神奈川区国際協力ネットワーク」で2004年に設立された。神奈川区で活動をしている国際交流・支援団体がネットワークを組み、神奈川区の多文化共生に力点を置いてきた。当初は、神奈川区の国際交流団体のネットワーク作りが活動目的であったが、「神奈川区国際協力ネットワーク」が主体となり「外国につながる子どもたちへの学習支援ボランティア養成講座」を実施し、神奈川区で活動している団体に声をかけ、「神奈川区に多文化共生をすすめる会」を2014年7月に設立した。「神奈川区に多文化共生をすすめる会」は、神奈川区国際協力ネットワークの主な事業、「神奈川区に国際の拠点をつくる」「神奈川区国際交流まつり(主に湊フェスタ内で実施)」を引き継ぎ、「外国につながる子どもたちへの学習支援」は2017年10月に「友ゆうスペース」として独立、1団体として共に活動を続けている。


神奈川区に国際交流ラウンジをつくろう・・・・・・

 活動を続けるうちに、神奈川区に国際交流ラウンジがないという問題意識を持つようになり、それが活動の大きな目標に変化してきた。国際交流ラウンジ設立を目標に活動することになってから、区の生涯学級事業として「日本語教室を立ち上げる講座」など積極的に地域活動を生み出す講座を企画開催し、日本語教室、学習支援など4団体を生み出した。

 2022年12月に国際交流ラウンジの入札資格のためNPO法人格を取得した。多文化共生の会には、地域活動を20年以上続けている方も多く、幅広い人脈やネットワークをもっている。生涯学級や「ボランティアスキルアップ講座」等の講座講師等も会員のつながりで依頼している。

 

<組織>個人会員26名、団体会員6団体

 定例会(月1回 月曜午後 区役所の会議室で開催している。定例会では意見交換も活発。交流ラウンジの受託など具体的な目標を共有したり、時間をかけて活動共有をすることで関係性が出来た。やる気がある人が多く、手を上げて積極的に役割を担ってくれている。日本語教室・学習支援ボランティア会員は、40代から70代。働きながら活動に参加している人も多い。区内の小中学校に繋がっている人や自治会町内会長なども参加している。


<活動>・・・・・・・・・・・・・

  横浜市国際局による横浜市多文化共生市民活動支援補助事業などの助成金を活用して外国人支援ボランティアに関心のある人材養成などの事業を行っている。

 「日曜サロン」の活動では、「日本語を母国語としない人たちの交流」と「中国語・中国の文化を学ぼう」の2つの企画を隔月(交互に)開催。内容は、外国籍の方がゲストスピーカーとなり自己紹介や母国の文化について紹介する。会員がサロンに参加することでより活動への理解や共感に繋がっている。

 2018年から4年間、神奈川区の生涯学級活動に参加し行政との連携を強化してきた。2024年春にオープンする神奈川区に国際交流ラウンジの業務委託入札については、2023年8月に参加申請、その後横浜市のヒアリングがあり、10月末ころに委託先が決定される予定である。 

(上田祐子)